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ずぶ濡れ珍道中
〔2000年9月〕 夏休みに入り、 家族で八ヶ岳に一泊し、近くの美しが森に向かった。 二つのリフトを乗り継ぎ、頂上まで少し歩く。 高山植物やバードウォーキングを楽しむ。 頂上は、標高1900メートル。 一瞬、夏を忘れてしまう。 雷が下の方から聞こえてく... -
あったかい気持ち
〔1999年1月〕 行きつけの床屋での話。 「この前、 日記帳の整理をしていたら、私が初めて仲人さんといっしょにこの家に来た日の日記が出てきて、そこには、お母さんともう今は亡くなっていないけど寝たきりのおばあちゃんが、私に『この子を大事にさせて... -
物の見方・受け止め方3
〔1997年9月〕 私は、2才の子どもに振り回された生活を送っている。 彼は、朝、小学校に行く兄と共に午前6時半頃起きてくる。 「兄ちゃん、着替えて、 着替えて」 午前7時に「お父さん、起きて、起きて」。 忙しい中、言ってくれて有り難く思いながらも... -
物の見方・受け止め方2
〔1997年8月〕 一つの物事でも、見方や受け止め方によって大きく変わってくる。 平成5年は、冷夏で雨が多く、稲の作況指数が平均より下回った。 どのニュースを見ても、アナウンサーの稲の作柄についての問いに、「あきません。冷夏と大雨で、米の粒は小... -
物の見方・受け止め方1
〔1997年7月〕 皆様は、『わらしべ長者』という昔話をご存知であろうか。 細部は異なるかもしれないが、次のような話である。 昔々の話。働いても働いても貧乏な農夫がいた。 ある夜、 神様に「どうか暮らしが楽になるように」 とお祈りする。 翌日、カラ... -
御土地を汚さないで
〔1995年5月〕 幼稚園のバスの送り迎えに行く途中、煙草の吸い殻や空き缶が捨てられているのが目に付く。 町内のお年寄が掃除をしてくれ、私も空き缶を拾って帰る。 社宅の前に公園があり、人も多く集まるからかもしれないが、当然吸い殻入れ、ゴミ入れは... -
命あるゴミ
〔1994年10月〕 私の住んでいる市も、燃えるゴミ、燃やせないゴミ、資源ゴミ (金属類・ビン類) の分別がある。 燃えるゴミは週2回あり、我が家のゴミの量は、45リットルポリ袋に二つ。いつも両手に持ちながら、一体何でこんなにゴミが出るのと自問する。 ... -
神様には悪いことはいわないで
〔1994年8月〕 男の子をもつと、幼稚園でけがをして帰ってくるのは、覚悟しておかなくてはならない。 元気に帰らせて頂くとお礼申さずにはおれない。 ある日、制服の左肩の名札の部位が引き裂かれて帰ってきた。これは、ただ事ではない。 子どもは、皆の前... -
小さな布教者3
〔1994年3月〕 ある日、管理人さんが「今日も教会へ行ってきたの」と声をかけて下さり、お忙しい中、子どものご祈念を聴いて下さった。 「ありがとう。何だか清々しい気持ちになったわ。また聴かせてね」 「どこへ行くの?」 「決まっているじゃないか。 教... -
小さな布教者2
〔1994年2月〕 夫の転勤で、私達は東京へ向かう新幹線に乗り込んだ。 3才の子どもは、新幹線が出発するやいなやお祈りを始めた。座席の前も後ろも人がたくさんいるので皆さんに聞いてもらいたかったのだろうが、公共の場だけに「社宅についてからね」と納...
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