命あるゴミ

〔1994年10月〕

私の住んでいる市も、燃えるゴミ、燃やせないゴミ、資源ゴミ (金属類・ビン類) の分別がある。

燃えるゴミは週2回あり、我が家のゴミの量は、45リットルポリ袋に二つ。いつも両手に持ちながら、一体何でこんなにゴミが出るのと自問する。

ゴミの中身は、牛乳やジュースのパック、食料品のトレー箱、包装紙、食物である。

ここ数年、リサイクル意識が高まり、スチール缶の平成5年リサイクル率は61%だそうだ。

また牛乳パックの再利用や食物の屑を堆肥にしたり、 スーパーの袋を使わないようにしたり、フリーマーケットに参加したりいろいろ行われている。

恥ずかしながら、私がしているのは、新聞・雑誌を廃品回収に出すぐらいである。

引っ越しを度々していると、物を平気で処分するようになる。

もう少し使うかな、どうしようかなと悩む暇がなく判断を迫られる。

「使う」か「捨てる」か。

整理はつくが、物を大切に使い切っていない。

物を安易にゴミとして出していると反省する。

また、安物買いの銭失いで、入り用な物だけメモして「今日はこれだけだからね」と決意して買いに行くのに、大特価や大安売りの言葉に負けてしまう。

帰ってから財布の中身をみて、一体何に使ったのかしら、おつりを間違えているのではと思うことが度々である。

ある日、環境ジャーナリストの三島昭夫氏が、ゴミを出さない五か条を述べられていた。

  1. 必要な物以外買わない。
  2. 高くても本物を買う。
  3. 過剰包装を断る。
  4. 物を完全に消化する。
  5. 聞き逃してしまった。 (皆さんで考えて下さい)

物を買えば、物の命を完全燃焼させることが大切だと言われる。 そして、次の言葉が印象に残った。

ゴミにも命がある。

例えば紙一枚にしても、紙は木からできている。 紙を大切にすることは、森林を大切にすること。

そしてそれは、地球を大切にすることであり、つまりは我々の命を大切にすることにつながっていく。我々は地球の資源を頂いて生きているのである。

『食物をはじめ何に限らず、みんな人間の命のためにと親神様がおあてがいになっておるのに、不足を言ったり粗末にしてはもったいないぞ』

(理解Ⅲ尋求教語録106)


美しい地球を次代に残す為に、地球規模でゴミを通して日常生活を見つめ直すことが必要である。

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